3月例会

中野サンプラザで漢方鍼医会3月例会がありました。

午前中は毎年恒例の治験発表でした。

「糖尿病を主とする不定愁訴」「緩和ケアと鍼治療」「ドライ・アイ」「脱毛症」

の4題、興味深く聞きました。

これからは鍼灸も終末期医療のお手伝いをする場面が増えていきます。

鍼灸師は今までは町中に治療院を構えて患者さんが来院するのを黙って待っている、という立場でした。

しかし近年鍼灸マッサージの訪問治療に公的な健康保険が適用される様になってきました。

外出困難、歩行困難という条件が付いていますので、必然的にご老人が多くなります。

そうした場では、治療院では出会うことのできないターミナルケアーの段階の方もおられます。

何とか治す、痛みを止めてみせる、といった目的意識では無く、できる範囲で手当をする、寄り添う、という姿勢が求められます。

会の中でも多くの会員が訪問治療に携わっています。

これからは益々こうした発表が多くなりますし、求められていく様になると思います。

当院でも2年前から訪問事業に取り組んでいます。高齢化社会、そして病院から自宅への流れの中で社会的な要請の高まりを感じています。

11月例会

漢方鍼医会11月例会が行われました。

第1席は10月外来講演の振り返りでした。

うまくいったコミュニケーション、そうはいかなかった事例、そもそもそんなにコミニュケーションをしようとしてない等、多彩な意見が出されて面白かったです。

鍼灸師とクライアントの関係は一様では無いと思いますが、できる範囲でクライアントのお役に立ちたいと多くの先生方が思っている事を強く感じました。

そもそもこうしたコミニュケーションの専門家の話を聞きたい、という意見は一部の方だけの特殊なものではありません。

私達の仕事は鍼灸という特殊な医療技術を施すものですが、医療というものは患者と術者のあいだのコミュニケーションの質の善し悪しによってその効果の現れ方の差が出てくるものです。

ただ仲良くなあなあになればよいというものではありません。

一方的に治す人、治される人の関係になってお任せになっても難しい。

お互いがそれぞれの立場を尊重しつつ同じ目的に向かって心を合わせていくパートナー的な要素があるのです。皆がそれを感じているからこその今回の企画となりました。

第2席は天野先生による「難経講義」でした。今回は「気血営衛論」として難経の諸難及び素問霊枢、類経などの諸編から解説して頂きました。

10月例会

漢方鍼医会10月例会が行われました。

午前中は川崎幸クリニック 臨床心理士  稲富正治先生による「医療従事者として心得ておくべきコミュニケーション技法~精神的側面への対応」と題した講演を聴きました。

普段カウンセリングの中で接する様々なケースのお話とともに、医療者としての心構え、人の話の聞き出し方、対処の仕方など勉強しました。

とても参考になりました。たまにはこうした専門家の話、是非聞くべきだなと感じました。

 

最後に恒例の質問タイムがありましたので、昨年当院であった出来事に関して質問しました。

30代女性:うつ病、統合失調症:引っ越しを機に近所の人間関係がこじれてひきこもり、部屋で1人でいても「近所の人が自分の悪口を言っている幻聴」が聞こえてくるという方です。

不眠、食欲不振、頭痛、肩こり等の主訴は治療が進むにつれて軽快していきました。

治療の合間には明るい声、楽しい話等も聞かせて頂く様にもなってきました。

「もうすっかり元気になってきたな」と思い始めていた時、「先生幻聴は今でも同じように聞こえてきます」とのことでぱったり来院しなくなりました。

そのお話をして意見を求めたところ、「統合失調症とはそういう病気です」とのことでした。

 

午後はいつもの小班に分かれての鍼灸術の実技研修を行いました。

寝冷えをして風邪気味の人が多かったようです。