心(しん)の治療と鍼灸

昨年の漢方鍼医会4月例会において「心(しん)の治療の実際」を発表しました。

初めての2時間枠でしたが、用意した話をすべて話しきることができて満足。

心虚、心実の治療はパニック障害、不安症、不眠症、うつ病、アトピー性皮膚炎などの、現代的な諸病に適応する、価値の高い治療です。

本会でもこれを機に一層研究が進むことを願っています。

講義の原稿をアップしておきます。

興味のある方はご覧になって下さい。

 

東洋医学の五臓は肝心脾肺腎であり、鍼灸も古来この五臓を縦横に駆使して治療を組み立てていました。

しかし昭和初期の経絡治療草創期にある先生が(今とはなっては不明)古典の記述を理由に心だけを弁証と治療の対象から外し、それが慣習として長いこと続いていました。

日本の古典鍼灸界が長年の呪縛から解き放たれて本来の五臓の運用を自由に行うようになったのは比較的近年のことです。心は火経でありその作用は熱を冷まし、精神を安寧に導くことです。これからは本会もこうした本来の運用を積極的に行っていくようになってきています。