漢方鍼医会の脈診04

dsc_0721

ー医道の日本投稿 「漢方鍼医会の脈診」:平成28年9月号よりー

7.検脈

脈診は診断にのみ用いるわけではなく、治療の過程が正しいものであるかを確認する手段でもある。選経の際は選んだ経脈を静かに軽擦しながらもう片手で脈状を観察し、選穴の際は選んだ経穴に指先をそっと当てながら同様に脈状を観察する。選経や選穴が正しければ、脈状は和緩を帯びた艶のある脈へと向かう等病脈の改善を伴う良い変化が感じられる。良い変化は脈診のみで感知できるというわけではない。腹診や尺膚診における皮膚のはりや艶の改善、また肩上部における緊張の緩和といった点を観察しても感知しうることである。本会には脈診、腹診、肩上部の触診を指して「三点セット」と呼んで治療が正しい方向へ進んでいるかを確認する三つの指標とする考え方もある。

検脈の技術は伝統的な診察術としての脈診とはやや性格が異なるものであるかもしれないが、毎回の施術を丁寧に良い方向へと進めていく為に欠かせない技術であり、これ無くして短時間で多数の患者を正確に施術することはとても無理である。その臨床的な価値は高いと思っている。

 

 

Ⅲ.脈診の手順

1.施術において

術者は患者の左側に立ち、患者の手首の六部に触れて脈診を行う。両手を同時に診ることを総按という。全体の脈状を観察することに優れているとされる。片手を順々に診ることを単按という。六部個別の脈状を診ることに優れているとされる。

(写真01.02)

dsc_0689-1

dsc_0690

 

又検脈の際は片手で経を軽擦しつつ図のようにもう一方の手で脈診を行い、その変化を観察する。

(写真03)

dsc_0693

 

2.研究会において

モデル患者をベッドの上に仰臥位させ一人が選経、選穴、施術を行うのを小班の他の会員が脈診、腹診、肩上部の変化を確認しつつ観察している。

(写真04)

dsc_0698

dsc_0695