心の治療:2014:時邪の治療は必ず用いよ

私は当初時邪の考え方には共感できるものの、「ではどの様な人に用いるのだろうか?必ずしも季節性の疾患ばかりでは無いのだが・・・」という疑問がありました。

しかし苞徳会の時邪に対する姿勢はかなり徹底したものであり、その姿勢は八木素萌先生の講演の中に出てくるエピソードに現れています。

ある夏の暑い日に研究会の帰りに一同で喫茶店へ入った。お店の女性が鍼灸師の会であると知って近づいてきて「五十肩が痛い」と訴えた。

八木先生は汎用大針を取り出し、時邪の治療すると肩がすっと上がってしまった。

驚いたその女性は今度は脳血管障害の後遺症で半身が不如意の男性を連れてきた。

この人にも時邪の治療したところ、症状の緩解が見られて喜ばれた。というものです。

五十肩も脳血管障害の後遺症も季節性の疾患とは考えにくいと思いますが、こうして構わず時邪の治療から入っていくのです。

私が伺った限り、鈴木先生も疾患の種類を問わず治療の際は必ず時邪の処理から入っていきます。

それが苞徳会の考え方です。

ですからこの4ヶ月間は必ず火経の陰経への瀉法から治療が始まることになります。

二の気の外邪は熱邪です。三の気の外邪は暑邪です。

共に熱性の外邪ですから臓象論的治療で言ってもこの時期に多い花粉症アトピー喘息などにも積極的に用いる事ができます。