心の治療:2014:前の季節の邪を処理する

 

七月二十日前後からは四の気に入っていきます。

この季節は湿邪の季節で時邪は脾になります。心は一つ前に行って前の季節の邪の位置に入ります。

ここの治療は苞徳会では第二の治療です。

素問霊枢難経傷寒論などの諸編ではしばしば「その季節の過ごし方が悪いと次の季節に病が現れる」という話が出てきます。

つまり今出ている症状の原因は前の季節の邪にある、というわけです。(伏邪)

そうした考えに基づけば四の気の病は前の季節の小腸の兪穴後溪と心経経穴霊道を用いて処理することになります。

(このポジションの治療は伏邪ばかりとは限りません。この季節の邪が心に流れてきたものを処理する、という場合も多いのでそうです)

 

本会とはこのあたり少し五行穴の運用が違います。苞徳会では陰経と陽経の五行のずれを重視しないのです。

即ち四の気は湿という土邪の季節である故に兪土穴を用いるべき。だから陽経は兪穴を用いる。

では陰経はなぜ經金かというと「実するものはその子を寫す」からです。

(この際陽経の処置が主で陰経の処置が従になっています。それは「陰から補い陽から瀉す」の原則から瀉法は陽経が主になるとの考えから来ています。)

 

少し戸惑いますが、まずはそのように運用していると言うことを理解して下さい。

この前の季節の邪を処理する治療は必ず行うわけではありません。次に話す後の季節の邪を処理する形になる「積聚治療」とどちらかを行うことになっています。

その判断は主には病症です。患者の訴える病症をよく聞いてその内容からどちらかを選択することが多いようです。