心の治療:2014:六気の中での心の治療

それでは今度は10月外来講演の鈴木先生がお話下さった外邪の治療の応用に関する話に進みたいと思います。

私もまだまだその全容を理解したわけではありませんので、あくまで現時点での不完全な理解からお話しする部分があると思います。

そのようにご承知頂きたいと思います。

 

苞徳会方式では一年を六気にわけます。そのうちの、三月二十日前後の春分の日から五月二十日前後の小満までに亘る二の気が君火の季節、小満から七月二〇日前後の大暑までに亘る三の気を相火の季節としています。つまり二の気においては心の井穴少衝を用いて時邪の処理をし、三の気においては心包の井穴中衝を用いて時邪の処理をすることになります。

こうした区分分けは難経四難の記述を「薬註難経」が解釈したものが元になっているようです。古来から一年を五に分ける考え方もあったわけですが、経絡の数が12であり、6陰経ということもあり6に分けるという考え方が鍼灸では主流になっていたのかもしれません。

時邪の処理とはその季節に天から人体が受ける外邪のことです。外邪とその治療穴の組み合わせは日付によって自動的に決められています。

井穴に行う根拠は金元時代の張子和が著した「儒門事親」の記述です。

(ちなみに心と心包の使い分けは先生も明確に使い分けている訳ではないとのことです。

つまり二の気に中衝を使うこともあり、三の気に少衝を使うこともある、ということです。)