前立腺がん

先日から近藤誠氏の「成人病の真実」という本を読んでいます。

「がんもどき理論」で有名な方ですが、この本の中でも現代医療のがん治療に関して疑問を投げかけています。

レビューを読むと「鵜呑みにしない方がよい」などと書かれていますが、少なくとも「早期がんを発見した」といわれて大急ぎで臓器を切り取ったりしない方が良さそうです。

以下のページでも「前立腺がん以外の原因で死亡した高齢男性を対象とした研究です。死亡後にそのご遺体を解剖した結果、約半数に前立腺がんが見つかったのです。」と書かれています。

年をとればがんがあるのは普通のことで、その多くは命取りになるわけではない、むしろそこまで成長するがんは極めて少数である、と認識されつつあるようです。

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=87888&cx_text=07&from=yoltop

「男性特有の前立腺がんは、欧米では男性がかかるがんで最も多く、日本でも増加傾向です。

ところで、米国癌がん 学会では2013年に全米で約23万9000人が前立腺がんと診断されると予測されていますが、前立腺がんによって死亡する人ははるかに少なく3万人未満であると発表しています。

患者数と死亡数の差はどこから来ているのでしょうか? 全ての人が適切な治療を受け、みんなが治ってしまっているのでしょうか?ここに、興味深い研究があります。

前立腺がん以外の原因で死亡した高齢男性を対象とした研究です。死亡後にそのご遺体を解剖した結果、約半数に前立腺がんが見つかったのです。

 

発見された前立腺がんの半数は、もし生存中に医師が見つけていたとしたら、治療されていたかもしれないけれど、いずれも死因にはならなかったのです。

最近の研究では、多くの前立腺がんで、手術や放射線、ホルモン療法などの積極的な治療をせずに、無治療経過観察をしていくことが効果的であるという可能性が報告されています。がん細胞によっては、進行が極めて遅いものがあり、治療の必要がないものが含まれているのです。つまり、治療をしていく基準を見直していく必要があるかもしれないということなのです。

PSA採血などの前立腺がんスクリーニング(検診)は、確かに最終的に進行がん症例数および前立腺がんによる死亡者数を減少させます。しかし、治療が不必要である小さながんも発見するため、こうしたがんを積極的に治療すると無用な副作用につながる可能性があるのです。

米国の男性が前立腺がんと診断される生涯リスクは17%と高いです。しかし、前立腺がんによって死亡するリスクは3.4%であると報告されています。このことから、こうしたがんの多くが急速に進行する訳ではなかったり、全く進行しなかったりする可能性があるということなのです。また、前立腺がんで死亡するよりずっと前に、他の原因で死亡することもあります。問題は、どの腫瘍が無害なのかを識別する方法です。

もう読者の方は理解していただいたかとも思うのですが、最終的な目標は、「生命を脅かす前立腺がんだけを発見すること」です。様々な研究が進んでいます。スクリーニングおよび診断といった臨床現場でも、常に、方法が改善され続けています。」